2012年4月14日土曜日

散りもしない咲きもしない

滲んでくようにゆっくりと冬から春へと移ろいでいる。時に瑞々しい日差しがあり、油断すれば猛吹雪となり、また時に季節の変わりめの強い風が吹く。
依然として春は、近くて遠く。


あたらしい歳を迎える数日前のこと。3月16日の夜。ネグラごはんに於いて、ポヤンポヤンの面々との会合があった。メンバーが揃い美味しいご飯を囲みながら和気藹々と話をしていると、照明が落ち、誕生日ケーキが登場する感動のサプライズ。今回は同じく3月生まれのはばちゃんやカクさんと共にポヤンズ3月生まれ合同誕生会で、みんなにお祝いして頂いた。愛にあふれて酔いどれるあたたかく和やかな金曜の夜。
ポヤンポヤンの面々とは、脱原発デモきっかけで出会ったのだけど、常に心の深いところで交われる感覚があって、こうして集まって会話することが私にとっては大いなる時間になっている、貴重な有志。
有り難いことにポヤンの皆からも、それぞれに誕生日プレゼントを頂いたのだけど、そのどれも愛おしい。香りの調合とか、書籍、色、模様。私をイメージして作ったり選んだりして、贈ってくれる気持ちがとても嬉しい。そしてネグラごはんの皆様からケーキの他にも、その日の集合写真をスピード現像してフレームに入れて貰った、驚くほど早業で。どこまで、素敵なお店なのだろう…本当にありがとうございました。
そうして28歳 最後の夜、3月20日はモスキートで、envy、TheSun、TG.Atlasのライブを観た。詳細が発表された昨年からずっと2012年の楽しみとしていた日。この日が来ることが心の底から待ち遠しかった。

最初がTG、豪華な共演勢に物怖じせず自らのスタイルを貫き通す姿が好印象におもう。清々しくて、とても良いライブだった。



TGのあとはTheSun。no no yes no、flash gold fingerなど、またライブで聴きたかった昔の曲もたくさんのセットで、どれも抜群に大好きな曲ばかり…。札幌で観る時も旭川で観れる時も、常に圧倒される。カッコよくて大きな存在、地元で観れるのは感激もひとしおに。

そしてenvy、私自身がこれまでライブを観れたのは札幌や山形など市外で観に行ってたので、まさか自分の地元で、大好きなモスキートで、観れる日がくるなんて夢のようだった(オマケに誕生日前日に…)。夢みたいに思えたのはきっと私だけではないと思う。envyもまた抜群に好きな曲ばかりのセットで感激でした。左手、さよなら言葉、Dreams Coming To An End、Worn Heels and the Hands We Holdなど…アンコールに「限りあるもの」をやった時は卒倒してしまいそうだった…。とにかく旭川でenvyを観れたことが嬉しすぎて、今まで以上に、轟音の中で、我を忘れてひたすら夢中に音を追い続けてた。音が鳴り止んだ瞬間にハッとして、何もかも満たされた感覚とずっと楽しみにしてた時が過ぎてく感覚は、うまく筆舌には尽くしがたい。最高にかっこよかった…!

地方都市に住んでると、ここに行くと知人友人に会えるという日というのが大体定められてくる。20日のモスキートは旭川の皆をはじめ、札幌や東京など市外からも友人知人がたくさん集って、皆とあの時間を共有できたのは嬉しかった。その後の打ち上げも最強に面白く、こうして私の28歳の日々は宝物の記念日として幕を閉じ開けた。
3月21日に、あたらしい歳をむかえた。
沢の音を聞くように体温と鼓動を感じた誕生日。
2012年は早くも色々な事がありすぎたから、このように幸せな日を迎えられるとは全く思わず、ひたすらに、急に現実と夢が逆さになった感覚だった。でも夢じゃなくて、進み続ければ明日はくるのだと。
改めて、様々な媒体を通して誕生日お祝いの言葉やプレゼントもたくさんありがとうございます。大切なひとたちのキモチがとても嬉しく、また多大な感謝をしています。
20代もラスト1年、駆け抜けます。
これからもよろしくおねがいします。

また3月24日には再びモスキートへ。Nobody celebrates mybirthday企画。札幌の3rd happy hardgore、通称サッピーのライブを観に行った。定期的に観たくなるバンド。
主宰のNCMBもこれまた久々に観たのだけど、これまで自分が観れた中で抜群に良いライブをしていた。
3月末の病院帰りに、久しぶりにはばちゃんの家にお邪魔してご飯を頂いた。はばちゃんの作るごはんは、いつも美味しくて、心身の源となっていく実感がある。
友達とおいしいご飯を囲みながら、互いに屈託ない笑顔で、会話を交わしていくことは何気ないけど、とても愛おしい。

闇夜を歩きながらボンヤリしている。穏やかなのか、けだるいのか、どうしようもない寂しさなんか感じても、おそらく、春と一括りされてしまうのだろう。
4月をむかえて、もう逢うことも叶わない人と最期に逢った日から、ちょうど丸1年が経った。ここから先は、歳月の隙間が開くばかり、年上だった君はいずれ年下になってく。2度目の喪失感にさめざめと泣いた。過去を引きずって、エゴばかりが生まれてしまう。
みんな、あらゆるカタチで前へ進んでいるというのに未来に怯えてしまう。
それとは別問題として、自分自身のダメさ、至らないところがありすぎて、改善しなくてはならない事、猛省する事ばかりで、自己嫌悪、自責の念。
どうしようもない。しっかりしないと、私…。